ABOUT

私が生まれるずっとずっと前、何百年、何千年、何万年という気の遠くなるような遠い過去に作られたものが今も尚どこかで息をしている。 水の底に沈んだ都市、壁に描かれた燃えるような生命、風が吹けば踊り出しそうな文字、夜明け前に摘まれた花から作られた薬。 それらの断片が文字として、絵として、写真として、或いは目の前の現実として今を生きる私の中に飛び込んでくる。 庭に根付く植物や支える土に触れていると、脈々と受け継がれている生命の息吹を感じます。 その時私の中に刺さった過去の断片がチラチラと、いいえ、ギラギラと主張を始めます。 謎をたっぷり孕んだその断片たちを一つずつ掬い上げたら、研究開始です。 子羊の研究室へようこそ。 稲墻子羊